カズオ イシグロ、ノーベル賞やった!(メイキング La Neige⑤)

c0167359_914326.jpg  カズオ・イシグロがノーベル賞受賞。
 嬉しいです。
  最近、世の価値観がわからなくなってき ていたけど、ちゃんと自分のいいと思う芸 術が評価されていると、ほっとする。

  もう9年前に録音したCD。
 遠い山なみの光、はとても印象に残ってい る。

 さあこの作家が再評価され、しばらくは世 を騒がすだろう。まだ62歳。生きていて よかった。

 私の好きな作家、安部公房や、ゼーバルト は、受賞がささやかれているうちに亡くなってしまったので、今回のは特にうれしいニュース。

以下は録音当時のブログの内容をそのまま掲載する。

<A Pale View>、最近また弾いてみたいとちょうど思っていたところ。

★★★

CDの10曲目に<A Pale View > というのを収録してある。アメリカのジャズ&フュージョン系のギタリスト兼作曲家、David Pritchard の作品だ。スコット・テナントの<Pumping Nylon>に掲載されていて、光や流れを意識して弾くと心地よい。心地よいので大好きになった作品。


 CDのプログラムノートを書きすすめていると、この曲の情報がなにもないので直接デイヴィッド・プリチャードのエージェントらしきところに問い合わせてみた。生まれた年や、<A Pale View> というタイトルの由来をしりたかったからだ。由来は偶然にも日本人(現在は英国籍)の作家、カズオ・イシグロの<A Pale View of Hills> という小説に触発されてできた曲だという。少し興味が湧いたので図書館で借りてきて内容を読んでみた。女性の微妙な心境やうつろいなどをどこからともなく眺めているような作品。全体に暗い翳り(戦後の長崎が舞台)のある中で、この<遠い山なみの光>とタイトルになった、その景色の描写だけが、淡く光のスポットライトを浴びているようになっていて印象深い。

こちらは解説の目的でエージェントに問い合わせたが、CDに収録したと書いたため、何のCDか、販売目的か、i Tune で売るのか、など著作権を主張してきたのでそのやり取りと下調べで大変な時間とエネルギーを使ってしまった。あまり支払が高額だとこの曲を削除しなければならなくなる。結局普通にJASRACで処理するというところに落ち着いたが商業的主張の強いところの作品を使用するときは注意が必要であると学んだ。
 2分30秒の短い曲だが、<赤と黒>、<Zaqu> の曲間にどうしてもいれたかったので一件落着したときには嬉しかった。
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by pokapokatempo | 2017-10-05 22:08 | ソロCDと出版楽譜 | Comments(0)  

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